●文様編「クイズに挑戦! 秋の風物詩“菊”は、なぜ縁起がいい⁈」

晴れ渡る秋空を「菊晴れ」と呼ぶのを知っていますか? 

今回は日本の秋を象徴する花、「菊」の文様にまつわるクイズです。 

 

第1問 

江戸時代の画家・尾形光琳が創作したと伝わる菊の文様「光琳菊」はどちら? 

 

 A               B

 

答えは、Aです。 

「光琳菊」は菊の花の形を丸く簡略化した文様で、万寿菊とも呼ばれます。おまんじゅうの形に似ていることから饅頭菊と書くこともある、光琳らしいユーモアある意匠。現在も着物や帯の柄に多く使われています。 

Bは「菊水文」。流水に菊の花を浮かべた図案で、菊の群生地から湧き出た水を飲んだ里人が長寿不老を得たという中国の故事にちなんで、延命長寿のおめでたい文様とされています。 

 

  

第2問 

菊は、吉祥文様「四君子」の一つ。4つの縁起のよい植物「四君子」に含まれていないのはどれ? 

  菊 

    

 

  A 竹.                   B 蘭.                    C 松.                     D 梅 

 

答えは、C 松です。 

君子とは徳が高く、高潔で優れた人を指し、四君子文様は「梅」「菊」「蘭」「竹」の4つを植物の君子として称えた吉祥文様です。厳寒に咲いて春を告げる梅、王者の香りを持つ蘭、延命長寿の菊、天に向かってまっすぐ伸びる竹。格の高いおめでたい組み合わせとして、様々な表現で文様が作られてきました。よく見ると、身近な着物の柄の中にも隠れているかも? 

 

 

第3問 

菊の花言葉は「高貴」「信頼」。実は色ごとにも花言葉を持っています。「夢が叶う」「恋の勝利」は何色の菊? 

 

    

 A 赤.               B 黄.               C.              D 白.                 E ピンク 

 

答えは、Cです。 

殺菌作用があり、解毒や眼精疲労にも効果的だとされる菊。はるか昔から薬用植物として栽培され、江戸時代には観賞用として多彩な色や品種の菊が生まれました。紫は洋の東西を問わず尊ばれてきた、高貴な色。紫の菊には「夢が叶う」「恋の勝利」という花言葉があります。着物や帯の柄にも多い赤い菊は「愛情」。黄には「長寿と幸福」という花言葉がありますが、「破れた心」「わずかな愛」というネガティブな花言葉も。白は「真実」、ピンクは「甘い夢」です。 

 

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おまけ 

古来より愛されてきた“お守り”の文様 

菊は秋を代表する花ですが、季節を問わず一年中身につけることができる文様。可憐な野菊から大輪の菊まで、写実的にデザインしたものや菱形や丸と組み合わせたものなどバリエーションの多彩さが魅力です。邪気を払い、延命長寿の願い込めて、ぜひお気に入りの菊文様を見つけてくださいね。 

  

 

【画像参照サイト】

https://ameblo.jp/ee-kimono/image-11933524171-13085469867.html

https://kimono-oshitate-onaoshi.com/9935/